風邪のとき、お風呂に入ると悪化するから入らないほうがいいと言われていましたが、実は風邪のときこそお風呂に入ったほうがいいということが分かりました。熱があるときでも、正しいお風呂の入り方をすることで免疫力が5倍になり抵抗力を上げることができます。
お風呂に入ると免疫力を高められ、適切なお風呂の温度、正しいお風呂の入り方、お風呂に入らない方がいい症状についてお伝えします。
目次
風邪のときお風呂に入ると免疫力アップになる
お風呂に入ることで、低下した身体の免疫力を上げることができます。主な効果は「血行促進」と「発汗作用」で、それぞれの効果についてまとめました。
血行促進作用としては、
- 筋肉の緊張を和らげることで血管の拡張を促し血行を良くします
お風呂場は、湯気が立ち上り、湿度が高く鼻や喉の保湿対策に効果があり、ウイルスの活動を抑える環境が出来ていますので最適な場所です。
発汗作用としては、
- 汗をかくことで皮膚を清潔に保つことができます
- 湿度が高いのでウイルスの活動が低下して鼻づまりが緩和します
- 体温を上げることで免疫力を上げることができます
お風呂に入ると風邪を早く治すための効果がたくさんあることが分かります。この中で、一番注目したいのが、「体温を上げることで免疫力が上がる」ということ。
体温を1度上げると免疫力が5倍になる
運動不足による筋肉量の低下、エアコンの普及で冷え性になり体温が低いなど、低体温の身体になっている人が多いです。平熱が低い人は、それだけで免疫力が低下していて、体温37度を基準にすると1度体温が低下すると免疫力は30%落ちることが分かっています。
免疫力が低下していれば、体内に入ってきた風邪ウイルスに対して免疫力が低下しているため、風邪を引きやすくなります。
お風呂に入ることで体温が上がります。体温が1度上がると免疫力が5~6倍増加します。免疫力が高くなれば、抵抗力が上がり、風邪ウイルスを撃退しやすくなります。
風邪のときの適切なお風呂の温度
体温を1度上げれば免疫力が5~6倍増加するなら、熱いお湯に入ってしまえば早く治ると思う人がいるかも知れませんが、適した入浴温度は41度です。
体が適度に温まり、体への負担も比較的少ない温度です。血圧の上昇も緩やかなのでめまいや頭痛など引き起こすことも少ないです。入浴時間は20~30分程度を目安にするといいです。
42度以上の熱いお風呂に入浴すると、熱さに耐えるために筋肉に力が入り硬直して血管が収縮するため、血流が悪く無い血圧が上がり、心臓への負担が大きくなります。
風邪のときの正しいお風呂の入り方
風邪を引いているときは体力が低下していますので、次のことを守ってお風呂に入るようにしましょう。
- お風呂に入る前に、脱衣所と浴室を温めておく
- ぬるめの41℃のお風呂にゆっくり入る
- 入浴後はきちんと身体を拭いて冷やさないように早めに寝ましょう
- 髪の毛は入浴後にドライヤーなどで完全に乾かします
- 入浴後は水分補給をします
お風呂場は陽の当たらない場所にあることが多く冷えていることが多いです。とくに寒い冬の期間は温かいリビングとの温度差があるので、脱衣所とお風呂場を温めておくことで身体の温度を下げないことができます。
風邪のときの正しいお風呂の入り方で、早く風邪を治すことにつながります。
風邪のとき、お風呂に入らないほうが良い人
風邪の症状がひどいときは、無理をしてお風呂に入ると悪化させる原因になります。お風呂に入ったら気分が悪くなりそうとか悪寒がひどいなど、身体がぐったりしていて、動くのもつらいなどのときにはお風呂には入らないようにしましょう。
- 38℃以上の熱があるとき
- 悪寒がひどいとき
- 全身の倦怠感があるとき
- 嘔吐や下痢がひどいとき
1つの基準として、お風呂に入るのをやめたほうが良いという状態です。自分の身体や状態によっては入浴を控えるようにしましょう。