風邪を引いたとき、鼻水・鼻づまり・喉の痛み・発熱・頭痛だけではなく、感染したウイルスによっては腹痛や下痢に苦しむことがあります。風邪で腹痛や下痢がひどいときの原因・食事・何日で治るのかについてまとめました。
目次
風邪のときの腹痛や下痢の原因
風邪の細菌やウイルスはたくさんありますが、有名なところでは夏風邪の代表の「アデノウイルス」、寒い冬の乾燥したとき流行する「ノロウイルス」や「ロタウイルス」という名前を聞いたことがあると思います。
これらのウイルスが、腹痛や下痢を引き起こすことで知られていて、胃腸風邪とかお腹にくる風邪と言われ、正式には「感染性胃腸炎」といいます。
この「感染性胃腸炎」は、ウイルスが原因で発生したときは「ウイルス性胃腸炎」、細菌が原因で発生したときは「細菌性胃腸炎」と呼びます。
体内に入ったウイルスや細菌が腸内で増殖し、腸の粘膜に炎症を起こすことで腹痛や下痢の症状がでます。
抗生物質を飲んでいるなら注意が必要
抗生物質を飲むことで、細菌の増殖を防ぎ、撃退してくれる役割があります。でも、風邪の原因になっている細菌にだけ効果があればいいですが、腸にいる善玉菌までも攻撃するため、腸内の善玉菌が増えずに腸内バランスを崩すことで下痢を引き起こします。
抗生物質を飲んでいて、下痢がひどいときには、かかりつけ医に相談しましょう。
胃腸風邪は1~2日で治ることが多い
腹痛や下痢のつらい症状が何日続くのか気になりますが、胃腸風邪は通常1~2日程度で治ることが多いです。乳幼児だと2週間とか、長い子供になると1ヶ月くらい症状が続くことがあります。
胃腸風邪を治すためには、ダメージを受けた粘膜を回復させることが必要になるので、薬よりも食事で治すことが必要になります。
腹痛や下痢のときには、整腸剤や下痢止め飲むことが多いですが、一時的な対処でしかないため必要最低限にとどめて、ウイルスや細菌を体外に排出して、粘膜を回復させることを優先したほうがいいです。
腸内にいるウイルスは、下痢と一緒に体外に排出してしまいますので、下痢止めを飲んでしまうと、身体の中にとどまってしまい治りが遅くなります。
風邪で腹痛や下痢がひどいときの食事と水分補給
腹痛や下痢があまりにもひどく、食事が取れない状況のときには無理に食べないほうがいいです。胃腸がダメージを受けているため無理に食べてしまうと、胃腸にさらなる負担を掛けてしまい悪化させてしまいます。
水分補給を定期的にする必要がある
下痢が続くと体内の水分と塩分が体外に排出されてしまいますので、水分補給する必要があります。市販の経口補水液やポカリスエットなどのスポーツドリンクを飲むといいです。家庭で作れる「 経口補水液 」もありますので、脱水症状の予防をします。
症状が落ち着いてきたときの食事
食事は、胃腸の回復状態を見ながら、少しずつ食べるようにします。一気に食べてしまうと胃腸への負担が大きくなり体力を減る原因となります。
症状が落ち着いてきたら、
- おかゆ
- りんごのすりおろし
- 温かいスープ
- 温かいうどん
- ヨーグルト
- にゅうめん
- 湯豆腐
- はんぺんなどの白身魚のすり身
- キャベツ
- じゃがいも
などの、食物繊維が少なく、消化が早く、胃腸を荒らさない食事をするようにします。
腹痛や下痢のときに食べてはいけない食べ物
油っこいもの、甘いもの、冷たいもの、果物、食物繊維が多いもの、辛いもの、お酒や炭酸飲料は食べると胃に刺激を与えることになり悪化させてしまいます。
- 揚げ物
- お菓子
- あんこ
- チョコレート
- アイス
- みかん
- ごぼう
- 唐辛子
- 牛乳
などが食べてはいけない食べ物になります。
まとめ
風邪のときの腹痛と下痢のときの対処法をお伝えしました。体調が悪いとき、病院には行きたくないから、市販薬を飲んで治そうと思うことがありますが、飲んでしまうと細菌やウイルスを体内にとどめることになり、早く治すことができません。
原因となっているウイルスを体外に排出してしまうことが重要になります。回復期の食事も、お腹にやさしい食べ物を食べることで早く治すことにつながります。