夏の時期になると夏やせする人と、夏太りする人がいます。夏は夏バテしたり、汗を大量にかくので痩せてしまいがちと思ってしまいますが、夏の汗は、体温調整のための発汗なので、代謝も低下していることがあります。そこで今回は、痩せる人と太る人の傾向の違いについてまとめました。
目次
夏やせする4つの原因と対策
夏は食欲が減ってしまう。だから、食事はしっかりと食べるようにしていますが、水着を着る機会が増えるので太ってしまうのは困るので、食事内容には気をつけているという人も多いと思います。こういう人の中には、痩せていたいけど運動はしたくない。痩せていたいから野菜中心の食事にしているという人もいますが、野菜中心の食事では1日のエネルギー量が少なくなってしまい夏バテになりやすく、夏痩せしやすいです。
夏痩せタイプの特徴は、
・水分をたくさん飲む
・野菜を中心に食べている
・やる気、気力が無い
・塩辛いものが好き
水分をたくさん飲んでいる
夏の熱中症対策として水分を摂ることは大切です。ヘルシー志向の人は、糖分や甘味料を使っていない水やお茶を飲んでいると思いますが、水分を飲み過ぎるとお腹が膨れてしまい食事量が減ることがあります。
水分摂取量を増やしてもカロリーオフのドリンクばかりだとエネルギーになりません。ダイエット効果が期待できるトクホのお茶やミネラルウォーターは食事の消化吸収率が低下するという実験結果があります。普段から摂取エネルギーが少ない人は、夏やせ・夏バテ予防にエネルギー補給をする必要があります。
野菜が中心の食事をしている
野菜や食物繊維を食べることは悪いことではありませんが、野菜にはエネルギーが少ないため、活力となるエネルギー不足になりやすいです。野菜や水分を多く摂る食事内容の人の1日の摂取カロリーは1500kcal~1700kcalと標準的な摂取カロリーよりも少ないためエネルギー不足で体重が減る原因になりますが、めまいや立ちくらみ、体力減少につながります。
体重の減少を抑えるためにはエネルギーを摂ることが大切です。飲み物では、カロリーや糖分があるドリンクを飲んだり、ポテトチップスなどのお菓子やファーストフードでもいいので食べやすくてエネルギーとなる食事をする必要があります。お米やパンでもいいです。
やる気、気力が無くなる
もともと、痩せている人は体脂肪が少なく、夏バテにより胃腸の機能低下など食欲不振になると体力が下がります。体力が低下すると夏風邪や夏バテ、熱中症になりやすくなり、仕事や勉強へのやる気や気力が無くなります。仕事を休む口実にしたり、不健康で不調でいたいという気持ちがある人もいますが、身体は過度のストレスを感じているので、身体的不調だけではなく、精神的影響までも引き起こし兼ねません。
きちんとした食生活が必要ですが、やる気・気力が無いときは鉄分が不足して、赤血球(ヘモグロビン)が減少し貧血になりやすい状態にありますので、手軽に鉄分を補うためにはチョコレートを食べることで補うことができ、体調回復、気力回復につながっていきます。
塩辛いものが好き
夏は冷たいものが食べたくなります。蕎麦に素麺・冷やし中華が美味しいですが、つゆをたくさん付けて食べたり、飲んだりすることもありますよね。麺料理にタンパク質が少ないため、タンパク質不足になります。脂っこい肉などを食べたくないときには、人の体はしょっぱいものを食べたり、飲みたくなります。
塩分を摂り過ぎると高血圧になりやすいので注意が必要です。さらには、筋肉量が減ったり、免疫機能の低下、集中力・思考力の低下、肌や髪のトラブルにつながりますので、牛乳や木綿豆腐、牛肉などタンパク質を摂取するようにします。
夏太りする4つの原因と対策
夏の暑い日を乗り切るためスタミナを付けるのが一番ということで、冷房の効いた部屋でビールと焼き肉を食べてスタミナアップという人も多いと思います。でも、体重計に乗ると太っているということがあります。これは暑いから運動不足になりがちなのに、カロリーを多く摂っているため、消費することが出来ずに脂肪として蓄えられてしまったのが原因です。適度な運動をしたり、食事の内容を考えないと夏の期間にぽっこりしてしまいます。
夏太りタイプの特徴は、
・太り気味である
・睡眠不足である
・エアコンの効いた室内にずっといる
・スタミナを付けるために食べている
太り気味である
小太りの人は、痩せようと思うことは少ないかも知れません。そして、食べることが大好きな傾向にあります。これは、レプチンという満腹中枢を刺激するホルモンに対する抵抗力が高いため、満腹感を感じない状態になっています。そのため、過剰に食べた分のエネルギーは体脂肪として蓄積され、体重が増えることになります。太ってしまうと、食べても食べても、食べ足りない状態になります。
健康的な体重にするためには、毎日体重を測って自分の体重の推移を知ることが大切です。ウォーキングなどの軽い運動をしたり、食事を減らしたりして、体重が増えるのを防ぐ必要があります。
睡眠不足である
夏には楽しいイベントが盛り沢山です。花火大会やBBQ、キャンプ、ビアガーデンなど夜になるに連れて盛り上がることが多い季節です。そのため帰りが遅くなったり、夜更かししてしまい、寝不足になることがあります。起きている時間が長くなれば、それだけ食事の回数も量も増えるため、太る傾向にあります。
満腹中枢を刺激するレプチンは、睡眠不足のときには分泌量が減るため、満腹感を感じるまでに大量の食事をしてしまうことになります。食欲が高まれば、カロリー摂取量も増え、体重が増えることになりますので、睡眠時間を十分にとって、レプチンの分泌量を増やすことが満腹感を与え、食事を自然に制限することになります。
エアコンの効いた室内にずっといる
暑い夏には欠かせないエアコン。このエアコンがあることで、夏でも室内では快適に過ごすことができ、体調管理もできるようになりました。快適な温度に設定することで、夏でも過ごしやすく食欲が落ちずに体力維持することができますが、外に出たり、運動したりする機会が減るため、あきらかに運動不足になります。食事で摂取したエネルギーを消費することが少ないので、食べた分だけ体重が増えていく結果になります。
適度な運動をするか、運動をしないなら食事量に気を付けて1日の摂取カロリーを抑える必要があります。夏の食事は量と栄養バランスに気を付けることで健康維持することができます。
スタミナを付けるために食べている
栄養バランスを考えて、スタミナを付けるために焼き鳥や唐揚げなどの肉類も食べるというのはいいことです。特に夏場は麺類を食べることが多いので、どうしてもタンパク質の摂取量が減るため乳製品や肉類を食べることは大切なことですが、タンパク質の取り過ぎはよくありません。
タンパク質を摂り過ぎると、コレシストキニンというホルモンが分泌されます。このコレシストキニンとは胃の入り口を緩める働きがあり、胃の内容物が逆流する胃食道逆流症(逆流性食道炎)を引き起こす原因になります。ゲップが出たり、胸焼けがするときには、胃食道逆流症になっている可能性がありますので、食事を控えるようにしましょう。無理して食べていることを身体が教えてくれている状態なので食事量を減らすことで体重を減らすことになります。
まとめ
夏太りや夏痩せの人に共通している対策としては、栄養バランスの良い食事をすることが大切です。
カルシウム・鉄分・ビタミンB1・ビタミンB2を摂るようにします。カルシウムは大豆製品や小魚など、鉄分はレバーや大豆製品など、ビタミンB1は豚肉やうなぎなど、ビタミンB2は納豆やサバなどに含まれています。
胃に優しく消化に良い豆腐やネバネバ食品(おくら・山芋)、消化を助けたり胃の粘膜を保護する大根おろし、満腹感を味わえる歯応えのあるものを食べたりするといいです。
夏太りしやすい人は軽い運動をして消費エネルギーを増やすこと、夏痩せしやすい人は身体を冷やさないように食事のときに温かいものを1品食べるようにするだけでも効果を感じることができます。