妊娠中のときに心配になるのが胎児への影響があるのか、ないのかということです。
予防接種を受けておかないと、インフルエンザにかかってしまったとき、症状が重くなるのは困るけど、妊娠中にインフルエンザ予防接種を受けていいのかまとめてみました。
目次
妊娠中にインフルエンザ予防接種は受けられる
インフルエンザワクチンには、不活化ワクチンが使われているため、ワクチンを接種したからといって胎児(赤ちゃん)に感染することはありません。
ワクチンの説明書には、「妊娠中の接種に関する安全性が確立していないので、原則として接種しない」と書かれていますが、副作用などに関する報告はありませんし、日本産婦人科学会ガイドラインでも次のように書かれています。
これまでに妊娠初期の接種で赤ちゃんに悪影響が出たという報告はなく、流産、奇形の危険性が高まるという研究結果もないため妊娠初期も含め、全妊娠期間においてワクチン接種希望の妊婦さんに接種することが出来る
妊婦へのインフルエンザ予防接種が赤ちゃんへの予防効果になる
妊娠中のお母さんが、インフルエンザ予防接種を受けることで、生まれてくる赤ちゃんにもインフルエンザ予防効果があるという研究結果が発表されています。
米国ジョンホプキンス大学公衆衛生学部のMark Steinhoff教授らによると、母親が妊娠中にインフルエンザの予防接種を受けていれば生まれた乳児も季節性インフルエンザから保護されることを、米ワクチン諮問委員会で示し、権威ある雑誌New England Journal of Medicine(2008;359:1555~1564)に発表しました。
インフルエンザ予防接種を受けてから妊娠が分かったけど大丈夫?
妊娠初期に、インフルエンザ予防接種を受けたことで、胎児に異常がでる確率が高くなるということはないため不安に思う必要はありません。
妊娠中にインフルエンザに感染してしまった場合
妊娠中でもタミフルを飲むことができますが、妊娠初期の場合には弱い解熱剤のみが処方されることがあります。
妊娠初期にタミフルを服用したことで、胎児に異状を引き起こす問題は無いとされています。妊婦がインフルエンザに感染し、重症化してしまうと胎児への精神障害のリスクが高まると言われています。
予防接種をしっかりと受け、感染しないように対策もしておくといいです。