アスペルガー症候群の人は、仕事に対するやる気はあります。真面目なところがあり、指示されたことについては、きちんと仕事をしますが、指示されていないことについては、何をしたらいいのか分からなかったり、曖昧な指示だと勘違いしてしまうことがあります。
アスペルガー症候群の人が、仕事を上手く進めるための基本的なことを抑えて、円滑に進められるようにしましょう。
「ホウ・レン・ソウ」を必ずしましょう
アスペルガー症候群の人は、自分は頑張っているつもりなのに、上司や同僚など周囲からの評価は「仕事ができない」と言われてしまいます。
会社は、色んな人が働いていて年齢層も幅広いですし、役職により業務内容も変わってきますので、様々な人とのコミュニケーションは必要不可欠ですが、アスペルガー症候群の人にとっては一番苦手としているところです。
そこで、一番大切なことは、「ホウ・レン・ソウ」です。
「ホウ・レン・ソウ」の「ホウ」は、報告です。仕事を進めるに当たり、途中経過や内容の報告を行ない、みんなで情報を共有することで進捗具合を確認し、サポートをしたり、小さなトラブルが大きくなる前に対策を行なったりします。
「ホウ・レン・ソウ」の「レン」は、連絡です。今日の予定や気になった情報などを連絡して情報を共有します。
「ホウ・レン・ソウ」の「ソウ」は、相談です。分からないこと、疑問に思ったこと、不安なことなどは一人で悩まずに、相談することが大切です。大きなトラブルになってからでは遅いので、早め早めに相談しましょう。
アスペルガー症候群の人が、「ホウ・レン・ソウ」を行なう際には文章にしておくといいです。文章の作成に時間が掛かるようであれば、箇条書きでまとめておくと伝わりやすいですし、メモを渡すだけでも情報を共有することができます。
「ホウ・レン・ソウ」をすることで、仕事を進める上でも次のような効果が期待出来ます。
- 一人で仕事をしているのではなく、チームの一員として仕事をしているということを理解することができます。
- 自分が行なっていることが正しく出来ているか、他の人との関連性がどうなっているのかを考えることができ、相手の立場を考えることができます。
自分の仕事だけに集中してしまう傾向がありますが、他の人達の情報を知ることで全体を意識して進めることができるようになります。
仕事をする上で上司とのつきあい方に注意!
仕事を円滑に進めるためには、上司から適切な指示を受けないといけません。特に曖昧な部分を聞かずに仕事をはじめてしまうと、二度手間になりますし、自分も指示されたとおりにやっただけという気持ちでお互いに嫌な気持ちになります。
- 上司または年配者には、きちんと敬語を使いましょう。
- 分かりにくい、理解できてない指示は確認しましょう。
ダメな例は、
- 「分からない」とか「もう1回、言って」とタメ口を使ってはいけません。
- 理解せず、多分とか恐らくとかいい加減な憶測で仕事をしてしまう。
対応例としては、
- 敬語が使えればいいですが、丁寧な言葉を使いましょう。例えば、「すみませんが◯◯のことで確認ですが、◯◯ということでよろしいでしょうか?」などと確認するといいです。
- または、自分でやるべきこと、指示されたことを箇条書きでまとめて上司に確認してもらうという方法なら確実に指示内容を把握することができます。