風邪は1週間から2週間で治りますが、咳などの症状が長引くことがあります。1ヶ月以上、風邪の症状が続くときには、他の病が隠れていることがあります。中には、放っておくと症状が悪化してしまうことがあります。
長引く風邪は細菌性の可能性がある
風邪の原因の約80%はウイルス性の風邪です。乾燥しやすい冬の時期に活発になり、体内に侵入することで発症します。発症してから1週間~2週間程度で症状は治まりますが、症状が1ヶ月以上続くことがあります。
1ヶ月以上、咳が止まらないとか、扁桃腺が腫れているとか、耳の聞こえが悪いなどといった時には、ウイルス性ではなく細菌性の風邪をひいていることが考えられます。
細菌による風邪に似た症状は次の通りです。
- 扁桃炎や中耳炎などを引き起こす溶連菌
- 炎を引き起こす肺炎球菌
- 肺炎や菌血症、髄膜炎を発症させるインフルエンザ桿菌
- 膿のようなにおいのある鼻汁や頬の違和感のある細菌性の副鼻腔炎
はじめから細菌性の風邪を引いていることは少なく、ウイルス性の風邪で体の免疫力が低下したことで細菌による二次感染を起こすことがあります。
1ヶ月以上、症状が続く時には、病院で診てもらいましょう。
咳が長引くとき疑われる6つの病
風邪の症状の中で、多いのが咳が止まらないということです。咳だけが長引くときに考えられる病は次の6つです。
- 喘息、咳喘息
- アトピー咳嗽(ガイソウ)
- 慢性閉塞性肺疾患
- 副鼻腔気管支症候群
- 逆流性食道炎(胃食道性逆流症)
- 感染後咳嗽
咳嗽とは、肺や気道から空気を強制的に排出させるため、通常繰り返して起こる、気管・喉頭・呼吸筋の反射的な収縮運動のことで、一般的には咳(せき)と呼ばれています。
- 1ヶ月以上咳が止まらない
- 朝・晩に咳がひどくなる
- アレルギーがある人で喉に違和感や痛みがある
- 食後に咳がひどくなり、胸焼けもする
- 痰の色が黄色・緑・さび色
などの症状が見られるときには、肺炎・気管支炎・副鼻腔炎・強膜炎などの疑いがありますので、病院で診てもらいましょう。
まとめ
風邪の症状が長引いているだけと思って、気にはなっているけど病院に通わないことが多いです。飴玉を舐めたり、喉がすっきりする飲み物を飲んだりしていれば、いつか治るだろうと考えてしまいます。
風邪をぶり返して長引いているだけであれば、それでもいいですが、実は他の病が隠れているなんてこともありますので、風邪にしては長引いているなとか、風邪とは違う症状があるときには、早めに診てもらいましょう。