花粉症になると眠れないことが多くあります。意識は眠いし、寝たいけど、お布団に入って横になっても目が冴えてしまっていることがあります。眠れたとしても、眠りが浅く疲れが取れなかったり、鼻水やくしゃみ・目のかゆみなどの症状で起きてしまうことがあります。
花粉症の症状を引き起こしているヒスタミンと睡眠の関係と原因についてまとめました。
目次
花粉症になると眠れない理由
花粉症になると夜、眠れなかったり、眠りが浅く疲れが取れなかったり、鼻水やくしゃみで途中で起きてしまったりすることがあり、睡眠不足になりがちです。
花粉症のときに眠れない理由としては、次の2つの理由があります。
・鼻や喉の炎症による息苦しさ
・アレルギー反応でヒスタミンが過剰分泌されている
花粉症の症状による息苦しさで眠れない
花粉症は、鼻や喉の粘膜を刺激して炎症します。鼻の粘膜が炎症すると鼻呼吸がしづらくなります。すると、今度は口呼吸になり、喉が乾燥しやすくなり、口や喉が渇き、喉の粘膜の炎症が悪化し、息苦しさを感じて眠ることができない状態になります。
また、眠りについたとしても、水っぽい鼻水がタラ~と垂れてくると気になり起きてしまうとか、くしゃみや咳で起きてしまい、眠れない状況が続きます。
アレルギー反応でヒスタミンが過剰分泌されている
花粉症の仕組みとして、体内に花粉が入り込み、異物として判断されるとIgE抗体という物質を作ります。IgE抗体は花粉と結合してヒスタミンが分泌されます。ヒスタミンは炎症を引き起こすため、鼻づまり・喉の炎症・目のかゆみ・肌の乾燥の症状がでます。
さらにヒスタミンは脳を覚醒したり、興奮をもたらす働きがあります。そのため、ヒスタミンが過剰に分泌される花粉症は、脳が覚醒しているため眠れない状態になってしまいます。
ヒスタミンを抑える抗ヒスタミン剤が症状緩和と眠気を誘う
ヒスタミンが花粉症の症状になっているだけでなく、睡眠不足・眠れないという症状も引き起こしています。
過剰分泌しているヒスタミンを抑えるのが抗ヒスタミン剤です。ヒスタミンの反応を抑えるので、つらい鼻水・鼻づまり・くしゃみ・目のかゆみが和らぐのと一緒に、脳の覚醒も抑えられます。症状と覚醒を抑えることで眠ることができるようになります。
副作用の眠気の原因は抗ヒスタミン
花粉症の薬の副作用で眠気があります。眠気がくる原因は抗ヒスタミンによるものです。
ヒスタミンはアレルギー症状を引き起こす化学伝達物質で、花粉症の様々な症状の原因となっています。抗ヒスタミン剤は、確かな効果と即効性により幅広く使われていますが、アレルギーを引き起こす、ヒスタミンは脳を活性化させる物質でもあります。
ヒスタミンの動きの作用を妨害してしまうのが、花粉症の薬の中の抗ヒスタミンです。花粉症を引き起こす物質が普段の私達の脳の活性化のために、非常に大切な役目を担っています。そのヒスタミンの働きを抑えるので、脳の思考や判断力・集中力などの能率が低下し、眠い状態に陥ります。今は脳の効率低下の少ない、眠気を引こ起こしにくい第二世代のお薬も出ています。
まとめ
花粉症は春先だけでなく、1年中つらいという人も多く見られます。花粉症等のアレルギー疾患による症状に対する薬として抗ヒスタミン薬が処方されることが多いです。
ヒスタミンは脳を活性化させるという働きがありますが、鼻水やくしゃみ、痒み等の症状を起こす作用があるともされています。その物質を抑えることで鼻水等の症状を抑える働きがあることから使用されています。
とても効果的ですが、飲むと眠気が起こるという副作用があります。薬を服用することで脳の働き等も低下させてしまいます。第2世代と言われる眠気等の副作用の少ない抗ヒスタミン剤もありますので、点眼や点鼻薬、飲み薬等必要に応じて使用することが大切です。
花粉症には、眠気・眠れない症状以外にも他の症状が現れます。眠気・眠れない以外の症状について知りたい方は、「 花粉症の8つの部位と10の症状 」をご覧ください。