花粉症になる前の予防、または花粉症の症状を和らげるための対策において食事はとても大切なものです。即効性がある訳ではありませんが、食事で体質を改善していくことで、アレルギー反応を引き起こすヒスタミンを抑制することができ、症状の緩和や治すことや症状が出なくなるようにすることもできます。
花粉症に効く12個の食べ物と効果・食べ方などについてまとめました。
目次
花粉症に効果がある12個の食べ物
花粉の季節、鼻水・鼻づまり・くしゃみ・目のかゆみといったつらい症状を、「薬に頼らずに改善したい!」。副作用もあるし、費用も掛かるし、普段の食生活を見直すことで花粉症の症状を緩和することができるので、花粉症の時期に意識して食べるようにするといいです。
対象の食べ物が花粉症に効果がある理由、おすすめの食べ方などをまとめていますので、つらい症状を和らげるのに役立てましょう。
レンコン
くしゃみや鼻水などのアレルギー症状は、体内にヒスタミンと呼ばれている成分が作られるからです。
花粉症の症状を緩和する食べ物としてレンコンがあります。レンコンには粘りの成分が豊富に含まれています。優れた抗酸化作用のあるポリフェノールが豊富に含まれていますので、活性酸素の発生を抑えて免疫力を高める働きがあります。また、食物繊維が豊富に含まれていますので、腸内の環境を整えて、アレルギー症状を改善しやすくなります。
自宅で食べるときは、すりおろしてお餅にしたり、お吸い物や味噌汁にしたり、ヨーグルトに和えて食べたりすのがお勧めです。
わさび
花粉症を和らげる食べ物は色々あると言われていますが、その中でも意外なのが「わさび」です。。ぴりっとした風味がおいしい日本伝統の薬味ですが、どんな風に対策ができるのかを調べてみました。
わさびには、「わさびスルフィニルR」という成分が含まれています。科学的には6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネート(6-MSITC)といい、日本の本ワサビに多く含有されています。
この成分をサプリメントにして12週間、花粉症の人に接種してもらう実験が行われたのですが、7割の人が鼻水と目のかゆみが改善されたと回答し、くしゃみについても6割の人が効果を実感したというデータがあります。
ただ、お店でよく売られているチューブの商品には、西洋種が使われていたり、保存料の関係で、花粉症に効く成分はほとんど含有されていないので、わさびで花粉症対策をするときには、生の本ワサビを買い、自分ですりおろして食べるのがポイントです。
しそ
花粉症には「しそ」がおすすめです。αリノレン酸が豊富に含まれ、抗アレルギー効果が期待できる食べ物なので日々の食生活に取り入れるようにしましょう。
特に赤じそは花粉症対策効果が高いといわれているため、赤じその季節になったらしそジュースを大量に手作りしてストックしておいて、花粉症の時期に飲むようにするといいです。自宅にある材料だけで手軽に作ることが出来るうえに、美味しさもバツグンなので、体質改善に役立ちます。
もちろん、スーパーで手軽に手に入る青じそにも同様の効果が期待できるため、花粉症の気になる時期におすすめです。
たまねぎ
身近な食べ物「たまねぎ」で、花粉のアレルギー対策ができます。
たまねぎのピリッとした成分である含硫アミノ酸は、包丁で切った時に「チオスルフィネート」という成分に変化します。この成分は、血液をサラサラにしてくれることで有名ですが、実はアレルギー対策となる抗ヒスタミン作用もあります。
ただし、この成分は水に溶けやすいという問題があります。花粉症対策にオニオンスライスを食べる時は、水にさらさずにそのまま食べるようにしないと効果が期待できません。
他にも、アレルギーを悪化させる成分を抑制する「ケルセチン」、腸内環境を整え、免役を強めてくれる「フラクトオリゴ糖」が含まれていますので、花粉症の人は積極的に生オニオンを食べることをおすすめします。
バナナ
花粉症なんかに負けたくない、体質を改善して花粉症に打ち勝ちたいという人におすすめの食べ物はバナナです。バナナを朝夕の2回、食べ続けると花粉による症状が抑制できる効果が期待できます。
これは、筑波大学の谷中昭典教授が花粉症の人を集めて8週間に及ぶ実験を行ったのですが、最終的にバナナを食べ続けたグループでくしゃみや鼻のムズムズなどの症状が改善されたという結果が出ました
ただ、残念なのは、食べ始めて1か月ほどではあまり効果が感じられないということ。花粉症対策を始めるなら、花粉が本格的に飛び始める2か月前、スギ花粉であれば12月中旬~年末ごろから食べる必要があります。
朝夕二回食べないとダメなのと思いますが、特に2回に分けて食べるという指示はありませんが、1日の摂取量は10gが良いということなので、1日に2本食べるようにすると効果が期待できます。
ブロッコリ
ビタミン不足がアレルギーの原因とされているため、ビタミンを多く摂取すると良いです。ブロッコリはビタミンが豊富な食べ物として知られており、特にビタミンCはレモンの2倍も含まれているため、抵抗力を高めるのに最適な野菜です。
活性酸素の発生を抑制する成分も含まれており、老化や病気予防に役立ちます。また、食物繊維と鉄分も豊富に含まれているため、健康や美容に気を使いたい人におすすめです。
さらに、ブロッコリスプラウトのエキスが花粉症に有効であるとも言われています。エキスを抽出して実験したところ、アレルギー症状が抑制されるという結果が出ているため、積極的に食べて花粉症を改善すると良いです。
ヨーグルト
食べてすぐに効果があるわけではなく、日頃から体質改善の効果があるヨーグルトを食べることで花粉症になりにくい体を作ることができます。乳酸菌を日頃から体に取り入れることで、免疫力が上がり、花粉症の症状を抑える効果が期待できるので、日常的に食べのがお勧めです。
腸内を良い環境にすることで、便秘の解消や他の病気の予防にも繋がるので、健康効果が高く元気に過ごすのに役立つ食べ物です。乳酸菌の入った食べ物は、食べ続けることで体に良い作用が期待できる魅力的な食べ物です。
加工用トマトの果皮
研究で、加工用のトマトが花粉症対策に効果がある食べ物だとうことが分かりました。これは、果皮に含まれるナリンゲニンカルコンというポリフェノール成分が、花粉症に効果があるとされる甜茶と同様に抗炎症作用や抗アレルギー作用があるためです。また、活性酸素を抑える働きもあります。
加工用と言っても、ケチャップやジュースは調理の過程で皮を取り除いてしまうのであまり効果は期待できません。花粉症対策には、ナリンゲリンカルコンを含むサプリなどが手軽に摂取することができます。
生食用のモノには含まれていない成分なので、むやみに生食用のものを食べても効果がありませんし、生のトマトを食べると花粉症を悪化させてしまうことがありますので注意が必要です。これは、かゆみや刺激を感じさせる成分を含むヒスタミンという成分が多く含まれているからです。
青魚
花粉症を予防する食べ物の1つに、サバやアジ、サンマなどの青魚があります。青魚と聞けばEPAが豊富に含まれていて、コレステロールを下げることしか頭に思い浮かばないかもしれませんが、このEPAには炎症を抑える作用があります。
花粉症で喉や鼻に炎症が見られると、くしゃみや鼻水・喉の痛みなどの症状が出ますが、サバやアジなどに多く含まれるEPAが炎症を抑えて、これらの症状が出るのを予防したり、軽減する効果が期待できます。
さばやあじ、さんま、まぐろなどにEPAは沢山含まれていますので、食事に取り入れることで花粉症対策になります。
リンゴ
リンゴに多く含まれている水溶性食物繊維ペクチンが、アレルギー物資のヒスタミンを減らす効果があり、即効性はありませんが、継続的に食べることで体質改善することができ、花粉症の症状を緩和することができます。
リンゴは花粉症対策の効果に良い場合と悪い場合があります。基本的に花粉対策には有効ですが、シラカンバ花粉とハンノキ花粉のアレルギーを持つ人の約半数は、口腔アレルギー症候群を併発します。
口腔アレルギー症候群は、ある食べ物を食べると口の中がはれたりして、アレルギー反応を起こすというものです。場合によっては、赤く腫れてしまうということがあります。
そのため、シラカンバ花粉とハンノキ花粉にアレルギー反応を起こし、花粉症を引き起こす人は花粉症対策として、リンゴを食べるのは控えたほうがいいです。不安な人は、自分がどの花粉に反応しやすいのか病院で検査して、アレルギーの原因をハッキリとさせておきましょう。
えごま油
アレルギーが起こりやすくなる要因の1つにリノール酸の摂り過ぎがあります。
サラダ油やコーン油などの植物性食用油には、リノール酸という成分が含まれています。リノール酸は中性脂肪やコレステロールを下げる働きがありますが、摂り過ぎるとアレルギーのリスクが高まることが分かっています。
しかし、フライや天ぷらなどの揚げ物やスナック菓子など植物油を使用した食べ物を食べることが多く、慢性的に過剰摂取気味となっているため、花粉症の対策にはリノール酸が多いサラダ油やコーン油などを減らしてえごま油を摂取するのがオススメです。
えごま油には、αリノレン酸という成分が豊富に含まれています。αリノレン酸はリノール酸とは逆にアレルギー症状を抑制する働きがあるので、サラダ油やコーン油を控えて、えごま油を使うことで効果的な花粉症対策ができます。
ただし、えごま油は加熱すると酸化して、十分な効果が得られなくなってしまうため、サラダのドレッシングにしたり、冷やっこにかけたりするなど工夫し、できるだけ加熱しないで食べるようにしましょう。
梅
花粉症を普段の生活の中で改善したい、食べ物で対策したいという人におススメなのが梅です。ご飯と一緒に毎日食べられますし、他の食べ物より手軽に続けやすいのがポイントです。
梅が花粉症に効く理由ですが、花粉によるアレルギー症状が起きるとき、ヒトの体にあるIgE抗体が「敵が来た」と勘違いして活性化し、くしゃみやかゆみを引き起こすヒスタミンを放出させます。
花粉症のお薬・抗ヒスタミン薬は、このヒスタミンを抑える働きをしますが、梅にも抗ヒスタミンと同じ効果があります。食べ物で花粉症を対策をすると、お薬のように副作用の心配がないのも嬉しい点です。
食べ方としては、そのままでも良いのですが、果肉をエキスにして一日3㎎ずつ摂取する方法も効果的だと言われています。
まとめ
花粉症は目の痒みや、くしゃみ、鼻詰まりなどの症状が見られるため、日常生活に支障が出ている人が多いですので、花粉症対策に効果的な食べ物を食べて体質改善を行い、気になる諸症状を緩和していく方法がおすすめです。
辛い花粉症の症状ですが、できれば薬に頼らずに改善したいと思っている人は多いですが、食べ物で花粉症の症状を緩和する方法は、即効性があるものではなく、体質改善をしならがら、症状を和らげるため、日々の食事の内容に少しずつ取り入れていくといいです。
本格的に取り組むのであれば、花粉症が始まる2ヶ月前ぐらいからは、食事の内容を見なおしておくと症状が和らぐことが期待できます。
「 花粉症の人が食べてはいけない食べ物13選 」もありますので、合わせて確認しておきましょう。