頭が痛いと肩を揉んだり、マッサージすることがあります。この行動は、肩こりがひどく血行が悪くなっていることから頭痛を引き起こしていることを身体が分かっているからこその対処法です。
頭痛と肩こりには、密接な関係があります。肩こりから起こる6つの頭痛の原因と7つの解消法についてお伝えします。
目次
肩こりが引き起こす頭痛の理由と関係
肩が凝ってくると目がチカチカして頭が痛くなる、こんな経験を多くの人がしています。気付いていても何も対策していない人が大半で、痛みが激しくなってから解消法などを試すことが多いですが、日頃から対処しておくことで悪化を防ぐことができます。
まずは、肩こりと頭痛に関係はあるのか、ないのかを考えて見ましょう。
パソコンを長時間操作したり、本を長時間読み続けたときなどに肩がこります。がんがんに凝った肩から首筋にかけて筋肉がこわばり、ちょっとやそっとの力ではほぐれません。その痛みが頭のてっぺんまでつながっているような気がします。
肩こりのとき、肩の肩甲骨の上の筋をつまんでみてください、最初は頭の先まで突き抜けるような痛みが走りますが、続けてもみほぐしていくと、あれほど痛かった頭痛がうそのように消えていることに気づくと思います。やはり頭痛と肩こりは関係があるといえます。
頭痛と肩こりの関係について、姿勢の悪さ・ストレス・目の疲れ・運動不足・噛みあわせ・高血圧の6つの原因が肩こりを引き起こす理由を確認してみましょう。
姿勢の悪さが肩こりを引き起こす理由
姿勢が悪いと、左右のボディバランスが乱れます。ボディバランスが乱れたまま、座り続けると右肩だけに負担が掛かるなど、肩こりの原因を生み出します。また、バランスの悪さを身体が無意識に直そうと、足や腰などに負担が掛かります。
例えば、上半身が右に偏っていると、下半身はバランスを取ろうとするため左に重心を置こうとします。こういった上半身と下半身のアンバランスが起きることで、肩に負担が掛かり、結果的に慢性的な肩こりにつながります。
ストレスが肩こりを引き起こす理由
ストレスは体に様々な悪影響を及ぼします。肩こりもその一つです。不安や緊張などのストレスにより代謝や血流が悪くなり、酸素や栄養が十分に行き渡らなくなることで首や肩の筋肉が緊張状態に陥ってしまいます。
肩こりが引き起こされて、ひどいときには、頭痛や吐き気・まめいなどの症状を引き起こすこともあります。睡眠不足もストレスに繋がる要因に1つです。仕事が忙しかったり、夜更かしして寝不足の状態が続くと自立神経が乱れた状態が続くと、肩に力が入った状態になり肩こりにつながります。
目の疲れが肩こりを引き起こす理由
目が疲れることで、肩こりを引き起こします。目を酷使すると、こめかみや目の周りの筋肉に疲労が溜まります。目の疲れが徐々にひどくなると首や肩周辺の筋肉にまで影響を及ぼし、目の疲れから肩こりになる原因になります。
また、メガネやコンタクトレンズをしている人は、いつ購入されましたか?視力が低下したりして、度数が合っていないと目の焦点が合わせづらく眼精疲労を引き起こす原因の1つになります。何年も同じメガネ・コンタクトレンズを使用しているのであれば、疲れ目が肩こりのつながっていることが考えられます。
運動不足が肩こりを引き起こす理由
運動不足を感じている人は多いと思います。特に社会人となり働き始めると、仕事が忙しく学生のときのように身体を動かすことが極端に少なくなります。運動をしないとメタボ体型にもなりますし、肩こりを引き起こす原因にもなります。
運動不足が肩こりを引き起こす理由を挙げてみます。
・筋肉に負荷をかける機会が少なく、きれいな姿勢をキープする筋力が低下する
・血流が悪くなり、筋肉に老廃物が溜まりやすくなる
・筋肉を動かさないので、筋肉が硬くなってしまう
などの原因によって「コリ」が引き起こされます。
噛みあわせが肩こりを引き起こす理由
噛みあわせが悪くなることで身体への悪影響が出て来ます。上側の歯と下側の歯の噛みあわせがきちんとしていないと、顎周りの筋肉が異常な状態、つまり緊張状態になります。
特に、側頭筋の緊張が続くことで筋肉は硬直して、血行が悪くなり筋肉の凝りや筋肉痛となり、頭痛が起こります。また、顎から肩や首にかけて筋肉が緊張状態になるため、首の筋肉への血流の流れが悪くなり、肩こりや首の痛みに繋がると言った悪影響を及ぼします。
高血圧が肩こりを引き起こす理由
不規則な食事や生活習慣の影響で、血液がドロドロの状態になり、高血圧と肩こりの症状が同時に発生することがあります。
血液の巡りが順調であれば、体全体は軽く感じられ、免疫力も高くなりますが、血圧が高い状態が続くと、筋肉にも緊張が伝わり、肩こりの症状となって現れます。肩こりだけではなく、高血圧の影響によって、何とも言えないような倦怠感で悩まされることがあります。
肩こりからくる頭痛を解消する7つの対処法
肩こりからくる頭痛は、肩こりを解消することで、頭の痛みにも効いてきます。肩こりを解消しないと、頭痛が治まらないので、肩こりがひどいときの頭痛は、まずは肩こりを治すことから始めると、自然に頭が痛いという感覚が薄れていき、いつのまにか頭が痛くないと気付くことになります。
肩こりを頭痛を解消するための、入浴・蒸しタオル・運動・肩甲骨ストレッチ・目を温める・目の体操・ツボを刺激するという7つの対処法を紹介します。
身体を温めて血行促進
肩こりが起こる原因には様々なものがあります。体の冷え、運動不足、寝不足、ホルモンバランスの乱れ、食生活の乱れ、仕事などで長時間同じ姿勢をとっているなどです。これらの原因により代謝が落ちて、血流が悪くなることで肩こりにつながってしまいます。
対策としては、入浴で体を温めたり、マッサージをしたりストレッチをしたりして血流をアップさせるのが効果的です。入浴は、ぬるめのお湯(38度~40度)にゆっくりと浸かるのがおすすめです。根菜類などの体を温める効果がある食べ物を積極的に食べたり、運動をしたりして代謝を上げ、血液のめぐりの良い体をつくるようにしましょう。
蒸しタオル
頭痛と肩こりは切っても切り離せない関係です。代謝が落ちて血液のめぐりが悪くなると首や肩の筋肉が緊張状態になり頭痛につながってしまいます。
つらい肩こりを解消させるための方法としておすすめなのが、蒸しタオルで肩や首を温めることです。温めることにより、首や肩の筋肉の緊張がほぐれて血流がアップし、つらい痛みを緩和させることができます。即効性が期待できる方法なので、蒸しタオルはいざというときの強い味方となります。
運動
代謝を上げるための対策としておすすめなのが運動です。運動をすることで血行が促進されて、血液のめぐりの良い体となり、首や肩の筋肉の緊張もほぐれます。ウォーキング・体操・筋トレ・ストレッチなど簡単にできることを生活の中に取り入れるようにしましょう。
肩甲骨ストレッチ
肩こりがひどい状態になると、頭痛を引き起こすことがあります。そのため頭痛を軽減、また予防のために肩こりを解消していく必要があり、肩甲骨ストレッチが効果的です。
肩甲骨を定期的に動かすことにより、肩周りの筋肉をほどよく動かし、肩に溜まったこりをほぐすことができます。凝りがほぐれてくることによって血行が改善され、頭痛の解消や軽減につながります。YouTubeに肩甲骨ストレッチの動画があり、私が参考にしている動画を紹介します。
目を温める
眼精疲労から肩こりや頭痛が起こっている場合、目を温めるのが有効な解消方法です。
用意するものはタオルとビニール袋で、自宅でも簡単にできます。水で濡らして固く絞ったタオルをビニール袋に入れて、電子レンジで蒸しタオルにします。この蒸しタオルを仰向けの体勢で目に当てて、タオルが自然に冷たくなるまで置きます。
目の神経と肩の筋肉には密接な関係があり、目が疲れると肩の血流が悪くなって肩がこります。そのため、目の疲れによって起こる肩こり・頭痛には目を温めるのが効果的です。
目の体操
長い時間目を使っていると疲労が溜まって肩こりや頭痛を引き起こしてしまうことがあります。肩こりや頭痛を解消する方法には目の体操がおすすめです。
やり方は、目玉を右回しに10回、左回しに10回くるくると回します。次に目をぎゅっと閉じて思いっきりパッと目を開きます。これを5回繰り返しましょう。次にまばたきを10回から20回繰り返してから、近くを15秒ほど見つめます。その後にできるだけ遠くに目を移して3分から5分ほど遠くを見るようにします。
目の体操は簡単なので目の疲れを感じたときに行うと有効です。
ツボを刺激する
肩こりがひどい場合には、気血の通り道となる経絡の状態が悪くなり、体全体の不調につながることがあります。ツボは経絡の表面にあり、正式には経穴と呼ばれる部分です。刺激することによって、経絡を通じる気血の流れが良くなり、臓腑の不調も整えます。
物理的な刺激によっても、血液の流れは促進し、リラックスの効果も同時に出てきます。ツボは経絡の系統ごとにあり、手には合谷や労宮などがあります。肩こりや頭痛を解消するためには、後頭部から首の付近を手で探り、風池や天柱を刺激することがおすすめです。
肩こりに効くツボは、「 せんねん灸 」が分かりやすいです。
まとめ
つらい肩こりの症状に見舞われている人は多いと思います。私も、その一人です。ここで紹介した解消法を実践してきましたが、どれもある程度の効果が期待できる方法です。
一番効果があったのが、運動することです。自分で運動することは継続するのが難しくスポーツジムに通うことにしました。筋トレやストレッチではなく、スタジオプログラムのダンスだけをしてたら、肩こりが解消され、頭痛の頻度も少なくなり、痛みも軽減されてきました。
是非、自分にあった方法を見つけて継続して続けてみて下さい。