便秘で病院に行って先生が便秘を確認するときは左下の腹部に手を当てて触診したり、エコー検査をします。触っただけで「便秘ですね」と言われるのは腸内に便が溜まっていてお腹を触っただけで便が詰まっていて便秘になっていることが分かります。これは自分で触っても硬いものがあると感じることが出来ます。便秘の様々な検査方法内容、腹部の傷む場所でどのような傷みの原因があるのかをまとめています。
便秘の検査方法のいろいろ
【触診】
左下腹部の当たりを触ることで、張りがあったり、固くなったりしていることがあります。また、押すと傷みを感じることもあります。この触診は痩せている人には有効ですが、太り気味の人は脂肪で分からないことがあります。
【腹部X線検査】
腹部のレントゲンを撮り、腸内の便やガスの状態を確認することで異常が無いかを見ます。
【消化管内視鏡・注腸X線検査】
便に血が混じっていたり、真っ黒な便が出るときに便秘以外の腫瘍や炎症など器質性便秘かどうかを調べます。
【排便造影検査】
肛門から腸にバリウムを入れて排便するときの様子を観察します。
【Sitzmarls(ジッツマーク)検査】
リング状のマーカーが20個入ったカプセルを飲み、5日後に腹部X線検査を行ない、5個以上が大腸に残っているときに慢性便秘と診断されます。
【内視鏡検査】
肛門から腸に細い管のスコープを入れて大腸内をモニターで確認します。
腹部の痛む場所により症状の原因が違う
【腹部全体が痛むとき】
時々傷みがある:急性腸炎・過敏性腸症候群・腸閉塞・腸間膜動脈血栓症
持続する傷み:消化管穿孔・急性腹膜炎・癌性腹膜炎・結核性腹膜炎・腸間膜動脈血栓症
【右上腹部・右季肋部痛(みぎきろくぶつう)】
時々傷みがある:胆石・胆嚢炎・十二指腸潰瘍・尿路結石・帯状疱疹・ポルフィリア
持続する傷み:急性/慢性胆嚢炎・胆嚢癌・肝膿瘍・急性腸炎・肝臓癌・横隔膜下膿瘍・大腸癌・過敏性腸症候群
【左上腹部・左季肋部痛(ひだりきろくぶつう)】
時々傷みがある:尿路結石・過敏性腸症候群
持続する傷み:脾梗塞・巨大脾腫・過敏性腸症候群・急性膵炎・膵癌・腎盂炎・大腸癌
【みぞおちあたり・心窩部痛(しんかぶつう)】
時々傷みがある:胃・十二指腸潰瘍・急性胃炎・胃痙攣・虫垂炎初期・胆石発作・過敏性腸症候群
持続する傷み:胃・十二指腸潰瘍穿孔・急性膵炎・横隔膜下膿瘍・心筋梗塞・肺炎・胸膜炎
【おへそ】
時々傷みがある:Crohn病・急性腸炎・腸閉塞
持続する傷み:急性腸炎・Crohn病・腸閉塞・腸内寄生虫
【右下腹部痛】
時々傷みがある:急性虫垂炎・Crohn病・大腸憩室炎・腸重積・単純性腸潰瘍・尿路結石
持続する傷み:急性虫垂炎・盲腸周囲膿瘍・Meckel憩室炎・Crohn病・腸結核・大腸癌・過敏性腸症候群・卵管炎・卵巣嚢腫茎捻転・中間痛・子宮外妊娠・腎下垂・脊椎カリエス・鼠径ヘルニア
【左下腹部痛】
時々傷みがある:急性大腸炎・過敏性腸症候群・潰瘍性大腸炎・S状結腸軸捻転・尿路結石。大腸憩室炎
持続する傷み:急性大腸炎・過敏性腸症候群・大腸癌・潰瘍性大腸炎・虚血性大腸炎・大腸憩室炎・Crohn病・卵管炎・卵巣嚢腫茎捻転・中間痛・子宮外妊娠・腎下垂・脊椎カリエス・鼠径ヘルニア
【下腹部痛】
時々傷みがある:腸炎・尿路結石・付属器炎・月経困難症
持続する傷み:過敏性腸症候群・骨盤腹膜炎・尿閉・妊娠・子宮癌・付属器炎・急性膀胱炎
まとめ
便秘の検査をするときの様々な方法があります。検査方法は便秘の状態などにより先生が判断して行ないますが、その検査方法がどんなものなのかを知っているだけで気持ちに余裕を持つことができます。また、先生から検査の詳しい話をされますが、分かった振りをするのではなく、分からないことはきちんと聞いたり、質問したりするようにしましょう。
お腹の痛い部分によって、どのような症状や原因があるのか分かるとのことで、その一覧表を病院から頂いたのでまとめてみました。傷みの間欠性(傷みが出たり、なくなったりする)と持続性の傷みで違うので参考までに確認できるようにしました。