自律神経のバランス・働きによって腸の働きも変わってくるようです。と言っても、自律神経は自分で意識してコントロールできるものではないので、環境を整えることが大切になります。日常生活や会社の中でストレスを感じることは多くあると思います。このストレスを強く感じたり、ストレスが溜まると便秘になりやすくなるので、自律神経と腸の働き、便秘の関係について確認してみました。
自律神経とはどんな役割があるのか?
自律神経というだけあり、体の動きを制御・統制している神経の1つです。末梢神経の1つで腸の働きを管理しています。
自律神経には、交感神経と副交感神経があります。
交感神経:体を活発に動かし、働かせる役割
副交感神経:体をリラックスさせる役割
自律神経が腸の働きにどんな影響があるのか?
日々の生活の中で、人間の体の中では様々な働きが行われています。意識しなくても心臓が動いて、ポンプの役割を行ない血液を全身に送っています。胃液の分泌や腸のぜん動運動も意識しなくても神経が生命維持のために動かし続けてくれています。でも、これらの神経は、人の気持ちによりバランスを大きく変えます。
活動しているときに活発になる交感神経が優位になると
☑瞳孔が収縮する
☑気管支が収縮する
☑血管が収縮する
☑血圧が上昇する
☑心拍が速くなる
☑腸のぜん動運動が抑制される
☑筋肉が緊張する
☑汗が促進される
☑排泄を抑制する
などの働きがあります。
活動しているときに活発になる副交感神経が優位になると
☑瞳孔が拡張する
☑気管支が拡張する
☑血管が拡張する
☑血圧が下降する
☑心拍が低下なる
☑腸のぜん動運動が拡張される
☑筋肉が弛緩する
☑汗が抑制される
☑排泄を促す
などの働きがあります。
副交感神経が優位になると腸の働きが活発になりぜん動運動が促されますので便意につながります。血管が拡張することは血流が良くなりますので、綺麗な血液が循環することになり腸にも酸素や栄養が運ばれ、腸内環境を良くしてくれます。
自律神経のバランスが大切
「副交感神経のほうを高い状態にしておけばいいのね!」と考えてしまいますが、実はそうではありません。交感神経と副交感神経のどちらかが過剰になってしまうと神経バランスが悪くなり、健康には良くないと言われています。
下記で紹介しているように一方が極端に高い状態になるのは良くありません。強いストレスを感じていたり、不安や心配が強い交感神経が強く働くため腸のぜん動運動を抑制してしまいます。なので、交感神経と副交感神経のバランスが大切になります。
健康に良くない状態
交感神経のほうが極端に高い状態
交感神経が極端に高く、過剰に反応してしまっている状態のときは緊張や興奮状態が長く続き、体力が減少していくため風邪やインフルエンザなどの病気になりやすい傾向にあります。
副交感神経のほうが極端に高い状態
副交感神経が極端に高く、過剰に反応してしまっている状態のときは気持ちが沈んでしまっている状態にあり、精神的に滅入っている状態でうつ病などになりやすい傾向にあります。
健康的な状態
交感神経のほうがやや高い状態
交感神経がやや高い状態にあるときは心身の活動を行っている状態でバランスが取れ、副交感神経の働きも高い状態を維持出来ています。
副交感神経のほうがやや高い状態
副交感神経がやや高い状態にあるときはリラックスしている状態でバランスが取れ、交感神経の働きも高い状態を維持出来ています。
まとめ
自律神経は自分でコントロールできるものではないので、先生に自律神経のバランスが大切だと説明されても、そのバランスを取るためにはどうしたら良いのかと聞いてみました。「ストレスと溜めない」「考え込まない」のが大切で、オンとオフの切り替えをするようにとのことでした。
例えば、仕事でストレスを感じて帰ってきたら家では好きな音楽や映画を見てリラックスしたり、本を読んだり、運動したりしてストレスを忘れるようなことをする。好きなことをしているときは、それに集中することでリラックスした状態になり自律神経のバランスも良くなるとのことでした。