大事なことが控えているときや、何か気になること、失敗して怒られたときなど緊張していて、眠いのに眠れないことってありますよね。学生の頃は受験前日・試験前、社会人になってからは、重要なプレゼン・成果発表・ミスして迷惑を掛けたときなど、色々なことを考えて緊張して眠れません。そんな調子で、翌日をむかえたら睡眠不足で本来の力を発揮できませんよね。緊張して眠れない原因と緊張を解してリラックスして眠るための方法をお伝えします。
目次
緊張して眠れない原因
人間の身体は、自分が意識しなくても生命維持・生命活動できるように自立神経というものがあります。この自立神経は、交感神経と副交感神経の2種類があり、お互いにバランスを取り合いながら身体を活動モードにしたり、リラックスモードに切り替えています。
交感神経は身体を活動モードにする。
副交感神経は身体をリラックスモードにする。
という働きがあります。
1日の日常生活の中では、朝起きたとき交感神経が優位になり活動モードになり体も脳もフル回転状態になります。日中の活動で疲れが溜まる夜には副交感神経が優位になりリラックスモードに切り替わり、眠るための準備が行われます。
でも、不安やイライラ・気になることがあると眠るときも交感神経が優位になるので体や脳は疲れていて眠りたいのに眠れない状況になります。緊張から眠ることが出来ないときには、緊張をほぐすためのリラックス方法を試すとスーっと眠ることができます。ストレスケアができると睡眠の質も大きく変わってきます。
10のリラックス法で深い睡眠を得る
眠るというのは生活をする上で重要なことです。寝不足のまま翌日を迎えると、ずっと頭がボ~ッとしていたり、やる気が無かったり、瞼が重くて二度寝してしまったりと良いことがありません。人の体とは不思議なもので緊張していたり、気になることがあっても眠れてしまうこと。しっかり、睡眠を取って翌日起きたときに解決方法が思い浮かだり、やる気に満ちていることもありますので、まずはしっかりと睡眠を取って翌日を向かえましょう。
全身の力を抜く
眠るときはリラックスした状態で入眠することができます。緊張した状態のままでは、眠れるものも眠れません。そこで、お布団に入ったときに全身の力を抜くリラックス法をして、自立神経のバランスを整えて眠れる環境を作ります。全身の力を抜くための手順は3つです。
1.顎(あご)の力を抜く
2.目の筋肉をほぐす
3.全身の筋肉を緩める
では、それぞれの方法をお伝えしますね。
顎の力を抜く方法
ベッドで横になった状態のまま行ないます。
・下の歯を前後に10回動かす
・下の歯を左右に10回動かす
・あごを少し上に出す
たったこれだけです。下の歯を前後にという動きは顎を前に出す感覚です。この動きをすることで顎を動かす咬筋(こうきん)という筋肉をほぐすことができます。この咬筋をほぐすのは、集中しているときや緊張しているとき、無意識に奥歯に力を入れていて、咬筋が緊張状態のままになり筋肉が硬くなり血流が悪くなっているので、これを改善するために行ないます。
目の筋肉をほぐす方法
ベッドで横になった状態のまま行ないます。
・目を閉じて眼球を左右に5回まわす
目の筋肉は、上下左右に動かす6本の外眼筋によって動いています。スマホやパソコンを見ることが多く一点を見る時間が長くなると外眼筋が緊張した状態が続きます。そのため、目を動かすことで目の筋肉をほぐして上げて、目の筋肉全体も緩めることで緊張状態を解きます。
全身の筋肉を緩める方法
ベッドで横になった状態のまま行ないます。
・5秒間、全身にグッと力を入れる
・10秒間、全身の力を抜いた状態にする
・ゆっくりと呼吸をしながら、つま先→足首→ふくらはぎ→ひざ→太もも→お尻→お腹→背中→胸→手の指→手首→肩→腕全体→首と全身の力を抜いていく
全身の筋肉を緩めていくことを意識することで、リラックスすることができ、重かった体か軽くなっていくのか感じることができます。つま先から頭のほうに徐々に力を抜いていくと、自然な眠り、深い眠りにすることができます。
片鼻呼吸法
鼻は左右で自立神経が違います。右の鼻は交感神経、左の鼻は副交感神経につながっています。
・右の鼻の穴を押させて呼吸をする
・左の鼻の穴を押させて呼吸をする
このとき、左の鼻が詰まっているときは交感神経が優位に働いている状態だと判断できます。このときには、ヨガの片鼻呼吸法をすることで自立神経を整えることができます。
【片鼻呼吸法のやり方】
・右鼻を押させて左鼻で4秒掛けて息を吸う
・左鼻を押させて右鼻で4秒掛けて息を吐く
・左鼻を押させて右鼻で4秒掛けて息を吸う
・右鼻を押させて左鼻で4秒掛けて息を吐く
片鼻呼吸法をすることで、鼻の通りが良くなり体に空気をたくさん取り入れることができるようになることでリラックス効果があります。
凝っている部分を温める
筋肉が凝り固まっていると血行が悪くなります。血流が悪いと筋肉が緊張した状態のままになり交感神経が優位になるため眠りを妨げますし、首や肩のコリがひどいと痛みで眠れません。そこで、凝っている部分、特に目のまわり・首の後ろ・腰・背中・お腹を温めることで血流を改善して緊張を解きほぐしてあげます。
特に目のまわりの筋肉を温めてあげると全身が温まります。
・温めたタオルを目の上に置く
目のまわりを温めることで血管が開いて、しばらくすると手足が温まるのを感じることができます。目のまわりだけではなく、首の後ろ・腰・背中・お腹の気になる部分を同時に温めてあげると、よりリラックス効果が高まります。
手で目を温める
手当てという言葉がありますよね。優しくさすったり、なでたり、揉んだりすることでリラックス効果や癒す効果を発揮します。手というのはぬくもりを感じやすいです。ヨガでは、眼の疲れを解消する方法として照気法というのがあります。
・手をこすり合わせて温める
・両目を閉じる
・手のひらを瞼に当てる
・鼻から息を吸って、口から息を吐く(10回)
眼の緊張をほぐして血行を促進してくれます。眠るときだけではなく、眼が疲れたとき、かすむとき、ドライアイのとき、しばしばするときなどに仕事中などに試しても良い方法です。目を癒すことで視界が明るくなりますし、目の疲れは脳に直結しているので脳もリフレッシュすることができます。
星空を眺める
星空を眺めるだけで熟睡することができます。「それ、分かる」という人もいるかもしれませんね。プラネタリウムでいびきをかいて寝ている人もいますが、満天の星空を眺めるだけで寝付きが良くなるということが実験で分かっています。星空を眺めて寝ると
・寝付きがよくなる
・深い眠りになる
・寝起きがよくなる
ということが分かっています。
寝室で家庭用プラネタリウムを使ってもいいと思います。安いのは3千円から1万円程度の物もあり、手頃な価格で買うことができます。寝る前に窓から星空を眺めるだけでも大丈夫です。
これは瞳孔の開き方に注目したリラックス法です。
瞳孔の大きさは視線が近いか遠いかで違います。近くを見るときは瞳孔が大きく開き、遠くを見るときは収縮します。睡眠に関係している自立神経で言うと、交感神経が優位な活動モードのときは瞳孔が開き、副交感神経が優位なリラックスモードのときは瞳孔が収縮します。瞳孔が収縮することはリラックス効果があるので遠くを見ることでリラックスすることができる訳です。
パソコンやスマホなど近くで見ることが多いので緊張状態が続いていることになります。遠くをみてリラックスして眠るといいです。
ハーブドリンクを飲む
ハーブティーは、ほとんどがノンカフェインだから、寝る前に飲んでも安心です。ハーブティーは、香りだけではなく味も楽しめるのでいいです。リラックス効果のあるハーブは、
・カモミール
・ペパーミント
・レモングラス
・ラベンダー
・リンデン
・セントジョーンズワート
・ローズ
などがあり、好みのハーブを選んで飲むといいです。夏は炭酸割り、冬はお湯割りで飲むといいです。ハーブのリラックス効果で自然な入眠と深い睡眠へと導いてくれます。
リラックスできる言葉を思い浮かべる
人間の脳は便利なもので、頭に思い描いた文字が本当の言葉のような感覚になれます。なので、寝るときにリラックスできる言葉、休む・リラックス・静か・気持ちいい・穏やかなどの言葉を頭の中に思い浮かべるだけで、思い浮かべた状態を感じることができます。
他にも、幸せ・安らぎ・心地いい・楽しい・嬉しいなどがおすすめ。
言葉を思い浮かべることは、思い込みの力の効果を使って眠りに導く方法です。
泣く
我慢して、頑張って、辛い思いをして、イライラしたり、落ち込んだり、悲しんだりしても表に出さないで人に悟られないようにすることが多いと思います。でも、泣くことは、涙を流すことはリラックス効果があると分かっています。
泣ける映画
泣ける話
泣けるスピーチ
など、感動して泣ける、悲しくて泣けるものなど自分が泣けるものを選んで涙を流します。涙を流すことで感情を開放することができ癒やされます。泣くことで緊張が解けて、副交感神経が優位になるからこそ泣けて、ストレス解消につながります。
横になって瞑想する
瞑想と聞くと難しそうだと思うかも知れませんが、瞑想のやり方は簡単なものから難しいものまであります。簡単にできる瞑想方法は、
・ベッドで仰向けに寝る
・足を肩幅に開く
・手のひらを天井に向ける
・眉間に意識を集中する
・ゆっくりと深呼吸する
・頭の中では余計なことは考えない
・意識を呼吸に向ける
です。仰向けに寝て深呼吸をするだけです。このとき、余計なことを考えないで呼吸することに意識をして、頭の中を空っぽにするのがポイントです。
緊張している原因を書き出す
頭の中で、不安やイライラ・嫌なことを考えていると眠れません。これらが原因で緊張し、眠るときに交感神経が優位になるので眠れないのです。でも、その不安・イライラ・嫌なことなどを頭の中だけに入れておくと余計に眠れません。
そんなときは、ノートに思いつく限りのことを書き出します。書き出すことで、気持ちを入れ替えることができ、整理することができると、頭の中がスッキリします。嫌なことや気掛かりなことはひとまずノートに置いておいて、翌日に備えてゆっくりと寝ましょう。
まとめ
眠れない原因が緊張であれば、その緊張をほぐすことで眠る環境を作ることができます。緊張をほぐす方法を10個紹介しましたが、すべてを行なう必要はありません。自分に合った方法や、そのときの緊張している原因にあった方法を選ぶといいです。
実際に私が行なってみて眠れると思った方法です。
さらに、今はハーブドリンクは周りの方に教えてもらったのを試していますので、感想も紹介したいと思います。